2014年7月22日火曜日

「ただ」 のサービス

一番苦手な接客サービスはどこですか?

と聞かれたら、私はきっとこう答える。

「図書館員の接客です」

淡々接客コンビニ、だとか、過剰な声掛けUNIQLO、だとか、まだあるかもしれませんが、私の場合はそれになってしまう。しかも、一箇所になってしまうから特定されてしまうのですが、実に勿体無いと思うのだ。

若い女性で、顔立ちも綺麗な受付学芸員が多いが、ほぼ、どの方も実に淡々とした接客をする。笑顔なんかまず見られない。日本人特有のアルカイックスマイルを見せれば来館する利用者も気持ちが良いと思うのだが。

そうか。分かった。

「お客」では無く「利用者」だからなのかな?私たちは図書館を利用する際、別にレンタル料を支払う訳ではない。ネットでの検索から予約まで、全ての便利なサービスが無料である。駐車場だって無料だ。

向こうからしても、「お金を頂くならまだしも「ただ」で利用するんだから何で笑顔を見せないといけないの?」という感覚なのだろうか?だからあれはそもそも接客サービスではなく、ただの受付。サービスという言葉は付かないのだ。

あるいは、例え「ただ」であっても、マナーの悪い利用者も居るのかもしれない。一番は、返却の悪さであろう。私は週に1〜2回のペースで利用するが、今までほとんど延滞したことは無い。便利なサービスがあり、携帯から返却期日の確認や、貸し出し延長の申込みも出来る。延滞料がかからないだけに「ただ」のサービスに対してはルールは守るべきだ。

だからといって、無表情な受け付けをするのは、やはりどうかと思う。そもそもせっかく働くなら、気持ち良く働いた方がいい。

ひとつの寓話をあげてみる。

あるところに、2人のレンガ職人がいた。
「何をしているのかね」
旅人が聞くと、一人の男は
「レンガを積んでいるのさ」
と答えた。
もう一人の男は
「大聖堂を作っているんだよ」
と答えた。

あなたはどちらの働き方をしたいだろうか?


先だって、名古屋は大須のコンビニ店員の接客が面白いと、ネットでかなり取り上げられていた。YouTubeでも見れるが、確かに動きや声掛けがハンパ無い。確かに面白い。

一日に何百人という数のお客を扱う場で、何という気合いの入った接客か。お客に期待されていない、コンビニの接客なんか、と言われる中、人と違ってあえて気持ちのこもった接客をする、その気持ちが素晴らしいと私は感じた。


例えば、返却の際、「返却期日を守っていただき、ありがとうございました」と笑顔で言ってみたらどうだろうか?

トイレ内の注意書きは、「綺麗に使ってください」より「綺麗に使っていただき、ありがとうございます」の方が汚れないという。

同じ要領だ。

そうすると、期日を守って良かった、と感じるようになる。


どうせ働くなら、意識を変えてみることも大事ではないだろうか?



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