市川団十郎さんの葬儀が先日行われたそうです。
辞世の句が団十郎さんのパソコンの中に残されていたそうで、会葬御礼として弔問客に配られたとのことです。
色は空 空は色との 時なき世へ
般若心経の「色即是空 空即是色」を踏まえて詠んだのではないか、と。
そもそも「色即是空」の意味とは?
これは、仏教の教えから来ています。
「色」は、すなわちこの世の形あるもの全て(現象)
「空」は、固定的な実体が無く、空無であること
つまり、この世の形あるもの全ては、いつかは無になってしまうこと。そして、形あるものはすべて無から出来ているということ。
もう少し分かりやすくいうと、万物は原子で出来ています。これは現代科学における摂理。これをお釈迦様は分かりやすく「空」と呼びました。実体として目に見えるもの、すなわち「色」は「空」が集まって存在している(目に見えている)ということ。
万物(現象)は全て実体の無いものが集まり、実体を作っている。
多くの事を成し遂げた団十郎さんは、全ての煩悩を超越して、私の魂は永遠に変わらない世界に行く、という意味をこめられたのか、晩年は穏やかな心境だったのでしょうか?
まったく偶然にも、私たちの店名「空の色」でありますが、そんな穏やかな境地に達することが出来るように、日々を精進していきたいと強く考えさせられた記事でした。
合掌
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