2014年7月14日月曜日

楽園

アスファルトの感触を確かめる

宮川のせせらぎの音

呼吸を整える

最初の500mは、必ずどこかに違和感を感じる
やがていつものペースをつかみだす

いつもの登り坂に挑む

途端にふき出す汗
早くなる呼吸

少しうつむき加減に登る
ひたすら登る

先は見ない
後ろも見ない
見るのは一寸先のみ

下り坂は少し胸を張る
調子に乗り過ぎないようにペースを抑える

下校途中の中学生に挨拶をするが、大半の子は返事が無い
そういう年頃なのだろう

田んぼのあいだを走り抜ける
照りつけられ、焼けたような草木の匂いと虫の声

乾いたマイマイ蛾の死骸

コンクリートの溝から溝の間隔に歩幅を合わせてみる
カーブを軽快に走り抜けてみる


全身にからみつく汗
鼻と頬を汗がつたう
左の膝の違和感の次は、脇腹に痛みを感じる
息が苦しくなる
走るのをやめろ、と身体が訴えてくる

目に汗が入る
暑い
苦しい
脚がついに止まりそうになる



ふと

目線を上にあげる





全ての痛みが消える


走れることに感謝
この美しい楽園に感謝









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